<同人誌デジタル本文データ原稿作成>
※ここにかかれていることは、一部独断と偏見でかかれているので、どこか勘違い等している
ところがあるかもしれませんので、ご了承ください。
※印刷所により、解像度等の仕様かわりますので、注意です
<目次>
◇デジタル原稿の作り方&提出時注意点
■手順1:新規作成にて指定されたサイズのキャンバスを作る。
■手順2:漫画を描く
■手順3:カラーモード変換を行う。
■手順4:データ保存、カラーモード変換保存対応一覧
■手順5:原稿入稿!!最終チェック
■【番外編】アナログ⇒デジタル原稿作成方法(※やったことないので想像での説明です(汗 ))
◇デジタル原稿の作り方&提出時の注意点
(※画像部分はPhotoshopのものになります。
他のソフトでも同じ機能があるものでしたら手順に沿って作業してください)
手順1:新規作成にて指定されたサイズのキャンバスを作る。
・188mm×263mm(上下左右3mm分の断ち切り分含む)」
・解像度600Dpi(※印刷所により異なる)
※解像度を設定し忘れて、低解像度で作業してしまうと以下のように【ぼやける】か【2値だとかすれます】。注意しましょう!!
低解像度での PC画面上でのイメージ | 低解像度での 印刷後のイメージ |
手順2:漫画を描く
この時点では、変換ができる前提で、カラーモードは気にしなくていいかと思います。(たぶん)
※断ち切りにきをつけて漫画を描いてください。
※ノンブルもこのときに忘れずに入れてください
手順3:カラーモード変換を行う。
(注意点:見た目がモノクロ2階調orグレースケールでもモードがRGBモードだと、RGBモード扱いとなってしまうので注意!)
カラーモードをモノクロ2階調orグレースケールへ変換する。
また、トーン処理等する場合は、一度グレースケールにてトーン処理を行ってからモノクロ2階調に変換したほうがいいとか
聞きました。まあ〜やり方は人によって違うと思います。
(↓以下、グレースケール変換 ⇒ トーン処理 ⇒モノクロ2階調 )
<グレースケールにトーンを貼る>
※トーンを張った後、画像の拡大・縮小等は行わないほうがいいです。モアレの発生率があがるみたいです。
<トーン作業後モノクロ2階調(2値化)に変換>
手順4:データ保存、カラーモード変換保存対応一覧
印刷所で取り扱う形式で多いものの画像保存形式等については、以下のとおりになります。
■一般的な入稿保存形式
保存形式 | 扱えるカラーモード | 特徴等 |
bmp | RGB/グレースケール | 無圧縮の為画像の劣化はないが、その為データサイズが大きい。互換性は高い。 入稿データとしては・・あまり使われません |
JPG | RGB/CMYK/グレースケール | 圧縮率・使用ソフト等に左右されるが圧縮するとノイズがでるので同人誌向きではない。 間違えを修正、保存するたびに再圧縮されるため、どんどん画像が劣化して、ノイズも増える。 また、”赤”の表現に弱く、やたらにじみます。 場合によっては、ノイズも印刷されて出てしまう可能性もあるので、入稿には適さない。 データサイズは、bmpの10分の1ぐらいにまで圧縮される。互換性は高い。 |
PSD | すべてのカラーモードに対応 | 大半の印刷所に対応しており、同人誌のデータ入稿で多く用いられる形式。 画像の劣化もなく、カラーモードも全対応。トンボデータ等をいれて入稿することもできます。 |
TIF・EPS | RGB/CMYK/グレースケール | 非圧縮の為、劣化はない、データサイズもそれなりに大きい。個人では印刷所へ入稿する際に 変換⇒入稿 ぐらいでしか使わないかも・・。高画質のため、商業印刷用みたいな感じ |
■カラーモード変換保存対応一覧 (※他に情報あればください;;)
ソフト名 | 保存対応カラーモード | 備考 |
Photoshop | すべてのカラーモードに対応 | |
GIMP | RGB/グレースケール | ※2値データは読込めましたが、保存するとインデックスカラー(256色)で 保存されてしまう。 |
ComicStudio | モノクロ2値/グレースケール | ※カラーデータも扱えなくはない(?)みたいですがお勧めできません。 |
4thPaint | RGBのみ | ※グレースケールの読込はできましたが、保存はRGBカラーに・・。 ※2値データは開いたらバグった画像が表示されました |
SAI | RGBのみ | |
Pixia | RGBのみ |
完成した原稿を印刷所へ送るための形にして提出します。
<企画等での個人宛に送る場合>
提出時は、マナーとして、必ず圧縮(zip or lzh等)してください。
圧縮ファイルの容量が2M↑の場合は、メッセンジャー等か、オンラインストレージ等を利用しましょう。
<原稿⇒印刷所>
印刷所へ送る場合は、CD-R、MO、FD等が無難でしょう。詳しくはその印刷所ごとに取り決めがあるかと思いますので
それに従い、データを送付してください。
※ 印刷所が身近であれば、直接入稿(手渡し)とかでもいいかもです。
提出する前に以下の点を必ずチェックしてから送りましょう!
【1】 | 原稿のサイズはあっているか? | |
【2】 | 断ち切り部分の領域にフキダシが入っていないか? | |
【3】 | 絵は断ち切り領域いっぱいまで描いてあるか? | |
【4】 | 解像度あっているか? | |
【5】 | カラーモードは、あっているか? | |
【6】 | トーンのはりわすれ等ないか? | |
【7】 | きちんと全ページデータがはいっているか? | |
【8】 | ノンブルは全ページに正しく入っているか? | |
【9】 | 入稿データ形式はあっているか? | |
【10】 | データのファイル名はわかりやすくつけてあるか? (つけかたの決まり等々は印刷所によって異なる) |
|
【11】 | ページ数はあっているか?(2ページ単位) |
■番外編:アナログ⇒デジタル原稿作成方法
【1】漫画を描く。
※B5サイズの本の場合、B5の紙に書いたほうがいいかもしれません。(漫画原稿用紙を使えば確実ですw)
【2】スキャナーにて、解像度600Dpi以上で取り込みます。
※モードはスキャン時は、なるべく色が少なめ(グレースケール等)がいいかと思います。(RGBだと余計なゴミもスキャンしてしまうので)
※保存形式は、BMP形式がいいかと思います。(JPGだとノイズが入ってしまうため)
※アナログでのトーン張りは、やめたほうがいいかと思います。取り込んでサイズ変更等やってるとモアレ発生の危険が出ると思うので
(アナログでトーン張る場合はもう・・デジタルに落とさずそのまま・・アナログ入稿をお勧めします)
※コントラストに気をつけてください。
↓下記みたいな線を濃くだそうと・・濃いコントラストでの取り込みはNG!!
<ダメな例> <正しい例>
【3】スキャン画像のゴミ取りを行います。
(ゴミが残ってると印刷にでてしまうので、しっかりとりましょう)
(JPG保存してしまうと、この時点でノイズ等も消さなきゃいけない羽目になります)
【4】Photoshop(とりあえずなんのソフトでもいいです)で、規定サイズを新規作成します。
・188mm×263mm(上下左右3mm分の断ち切り分含む)」
・解像度600Dpi
【5】断ち切りに気をつけて、画像サイズの縮小・位置修正等行い、新規作成したキャンバスにスキャン画像をはめ込みます。
これで規定サイズにスキャンした原稿が収まります。
【6】あとは 手順4 ・ 手順5 の 順に従い作業していけばOKだと思います。
■用語集
断ち切り: 印刷後に全ページを同一に切りそろえる為に断ち切られる範囲。
ここに漫画のフキダシ等あると切り取られる恐れがあるため書かないこと。絵は範囲内までぎっしり書いたほうがいいです。
(※通常、上下左右3mm余分に取っておく)
<断ち切り前 (薄黒い部分が断ち切り範囲3mm)> <断ち切り後>
カラーモード:言葉のとおり、絵に使用するカラーのモードです。基本的なモードとして以下の種類があります。
ノンブル:ページ番号のこと。漫画をみてみると、必ずどこかにページ番号が振ってあると思います。
これをする理由は、印刷所では、いちいち漫画を読んで流れをつかんで・・ページ数確認・・なんてやってられないので
ページの乱丁・落丁を防ぐ為に行います。
※ノンブルがはいっている状態で乱丁・落丁があった場合、印刷所側が悪いことになり返品・交換等おこなってもらえます。
※ノンブルなしの場合は、入稿側が悪いことになり、返品に応じてくれないことがあります。
乱丁・落丁:乱丁は、1P⇒2P⇒4P⇒3P 等、ページの順番ミスのこと。 落丁は、1P⇒2P⇒4P⇒5P 等、ページ抜けのこと。
オフセット本が届いたら、まずこの乱丁・落丁がないかを確認しましょう。
モアレ:印刷物や電子化された画像などにおいて、規則正しい模様を重ね合わせたとき、画素が相互に干渉することによりできる
周期的な縞状のパターン。モアレ縞ともいう。
印刷物の場合は印刷過程で生じる不鮮明さからハーフトーンの干渉縞が見えてしまうことで起きる。
パソコンの画面などの場合は、入出力機器間の性能の差異により、表示解像度よりも細かい(解像度の高い)画像を表示させたとき、
細かい繰り返し模様が含まれていると発生することがある
※パソコン画面上ではモアレはでていなくとも、印刷後にでてしまうこともあるので、こればかりは・・発生率をおさえるように心がけるしかないw
(トーン処理後、画像の拡大縮小はしない/トーンの重ね張りはしない・・等)
↓モアレはこんな感じで、トーンが模様のようにでてしまうこと ↓